C009 | 梅田、イブの夜、ニコルと待ち合わせ♡ | 色チェンジアクリル | 16×16 |

梅田阪急百货店前は、イブの夜に煌びやかに照らされていた。イルミネーションが通りを彩り、冷たい風が心地よく吹き抜ける中、私は約束の場所で立ち尽くしていた。

「ニコル、どこにいるんだろう…？」

スマホをちらりと見ながら、周りの人々に目をこらす。数分後、少し遅れて現れたニコルは、ふわりとしたコートを羽織り、薄い笑顔を浮かべていた。

「遅くなってごめんね。」

その一言に、どこか安心した自分がいた。ニコルはいつも、少しだけ不器用で、でも心の奥ではいつも気にかけてくれる。彼女が立ち止まり、私を見つめると、冷たい風が二人を包み込んだ。

「今日は、一緒にいられてうれしい。」

私たちの間に、言葉は必要なかった。イブの夜、ただ静かに過ぎていく時間を、二人で共有していた。